中野邸

木と風が寄り添う、ふたりの理想2024.10

自然素材にこだわり、家族や仲間が集まる家を目指した中野さんご夫妻。
細やかな希望を反映しながら、風水や素材に配慮し、ふたりの理想が形に。
温かな居場所と、家族のつながりを永遠に見つめる家。

中野さん
小川さんと話をしている様子の写真

2021年の初め、僕は中野さんご夫妻の家づくりを担当することになりました。最初に依頼を受けたとき、なんとも特別な予感がしたのを覚えています。中野さんご夫妻はただの「家を建てたい」という思いだけでなく、家族や地域の仲間と共に生きる「場」を求めていたのです。そんな気持ちに応えるため、僕も精一杯の力を尽くそうと決めました。

リビングの写真

最初の打ち合わせで、住宅展示場を見に行ってもピンと来なかったこと、そして地元のつながりから紹介を受けたことを中野さんは話してくれました。中野さんご夫妻は家づくりに対して、自然素材を使って味わいの出る家にしたいと強く望んでいましたので僕が大切にしている考えとまさに一致するものだったことを覚えています。

リビングの天窓の写真

家づくりが始まると、特に奥様が積極的に「こうしたい」「ああしたい」と照明や内装について話してくださいました。中野さんもそんな姿を温かく見守りながら、意見を出し合っていたのが印象的でした。おふたりのこだわりは、家の方角や風水にまで及び、それに応じてプランニングを工夫する必要がありましたけど、こうした細かな調整がむしろ面白くて仕方がなかったです。

キッチンの写真 お手洗いの写真

外壁や内装に使用する素材についても一切妥協せず、本物の木や石を取り入れることにこだわりました。中野さんご夫妻も僕たちと同じく、できるだけ本物にこだわり、使い込むほどに味わいが増す家を望んでいましたから、僕はより良い素材選びに妥協なく取り組みました。

エントランスの写真 煙突のある屋根の写真

やがて建物が少しずつ形になってきた頃、おふたりと共に決めた照明を設置。奥様が「これも素敵ですね、あれもいいですね」と喜んでくれるたびに、家づくりがさらに楽しくなりました。ご夫妻の好みに寄り添いながら、彼らの理想をひとつずつ叶えていく喜びが、僕にとって何よりのやりがいでした。

リビングでの団らんの様子の写真

完成した家を見て、中野さんが「想像以上です」と喜んでくださったとき、僕は心の底からホッとし、そして少し誇らしい気持ちになりました。完成した家は想像以上に温かみがあり、まるで家族や仲間たちが自然と集まってくるような魅力を持っていました。今後もまた、共に何かを作り上げる機会があることを楽しみにしながら、この家づくりの経験を次のプロジェクトにも活かしていきたいと思いました。

建築概要

施工種別
新築工事
施工箇所
133.48㎡(39.53坪)
所在地
長野市
見どころ
自然素材、薪ストーブ、吹き抜け、大開口窓、風水