光が導く、新しい家族の風景2024.10
僕が抱いた夢は、家を明るく開放的に変えること。
東向きの玄関と大きな窓が、光を取り込み、
家族と未来をつなぐ、希望の家づくり。
僕が自宅をリフォームしようと決めたのは、長年温めてきたリノベーションへの想いを、自分の手で形にしたいと考えたからでした。古いものに手を加えて、新たな価値を生み出す──そこにこそ、リノベーションの醍醐味があります。既存の家を一度は経験した上で、どんなふうに変えられるかを考え、ビフォーアフターを目の当たりにしたときの感動を味わいたい。そして、僕の工務店の技術やこだわりを凝縮したショールームとしても活用したいという願いがありました。
改修にあたっては、「明るく新しい空気が通う家にする」というコンセプトを掲げました。以前の家は、北側に玄関があり、暗い印象があったため、人が来たときに明るい雰囲気で迎えたいと考えました。そこで、玄関を東側に移し、朝日が入るような明るい空間に。心機一転、住む人も訪れる人も気持ちよく過ごせる家にしたかったのです。
また、仏間のスペースをリビングと一体化させて、プレイルームとして活用することにしました。父がここから孫たちを見守るようなイメージを持っていたからです。遊んでいる子どもたちの姿を思い浮かべると、静かだった仏間が一気に生き生きとした空間に変わるような気がしました。
家のデザインでは、曲線を取り入れることにも挑戦。玄関の壁に曲線を採用し、空間に柔らかさを持たせることで、家全体が包み込むような、優しい印象になるよう工夫しました。また、天井と壁が自然に繋がるようなデザインにすることで、どこにいても安心感が得られる空間に仕上げました。
さらに、南側の窓には大開口の木製サッシを設けて、外の景色を楽しめるようにしました。木の素材がもたらす自然の風合いは、人工素材にはない温かみを感じさせてくれます。家にいながら、外の四季の移り変わりを楽しめるこの窓が、日々の暮らしを豊かにしてくれるのです。
工事が進むにつれて、自宅のリフォームはただの改修作業以上のものになっていきました。改修途中で、重い木製サッシを取り付ける際には、4〜5人の職人さんが協力して力を合わせました。また、コスト管理にも細心の注意を払いながら、時には自らの手で仕上げを行い、家が形作られていく過程に喜びを感じました。
完成した明るく開放的な我が家。日差しが差し込むリビングで、子どもたちが元気に遊ぶ姿を見ると、「やって良かった」という思いが胸にあふれます。この家には、僕のリノベーションへの愛情と家族への想いが詰まっているのです。いつか子どもたちが成長し、再びこの家に戻ってきたときに「ここが一番落ち着く」と感じてくれる場所でありたい。そして、次の世代にも受け継がれていくような家にしていきたいと願っています。自分の家だからこそ、自分が信じる理想のリノベーションを形にすることができました。
建築概要
- 施工種別
- 大規模改修工事
- 施工箇所
- 全部屋
- 構造
- 木造2階建て
- 所在地
- 長野市
- 見どころ
- 明るい日差しの入る空間 玄関位置変更 自然素材 吹き抜け